【ナノテクで熱を電気に】熱電変換で電車を動かす
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(7) エネルギーをみんなに そしてクリーンに
研究室概要
私たちの身の回りにある機械のほとんどは電気エネルギーを使って動いています。パソコンも電気で動きますが、使ううちにだんだん熱くなります。エネルギーを消費すると、どうしても熱が発生するのです。そこで、この熱をもう一度電気に変えてリサイクルしてあげれば、私たちはもっと効率よくエネルギーを使うことができ、環境問題やエネルギー問題の解決にも役立てることができます。
どうやったら熱を電気に変えられるのかといった物理を、プラレールを使ってわかりやすく解説します。
- 担当教員 / 研究室
- 野村政宏 / 野村研究室
研究室公開 ~ナノエンジニアリングによる熱伝導制御と環境熱発電~
6月7日と8日の両日とも、10:00から17:00の間、生産技術研究所F棟2階のFe207にて研究室公開を行います。ご興味のある方はぜひいらしてください。
研究内容
ナノ構造を巧みに用いると大きなスケールでは起こりえないフォノン・熱輸送現象が起こります。そして、未知の物理が数多く残されており、我々は半導体や二次元材料における物理探求と次世代熱流制御技術開発を進めています。また、単一種類の量子では成しえない、複数量子のハイブリッド状態ならではの新しい基礎物理を研究しており、例えばダイヤモンドスピンオプトメカニクス系などの量子中継を可能にするデバイスについて研究を行っています。応用研究では、カーボンニュートラルに貢献すべく環境熱発電や省エネルギーデバイス開発といった応用と、その技術開発を下支えするフォノン・熱制御の物理に関する基礎的理解と新しい物理の探求を行っています。具体的には、下記のような、熱電環境発電とモニタリングシステム開発、フォノンエンジニアリング、光熱融合プロジェクト、フォノンを用いた量子メディア変換に関する研究を進めています。
リサーチトピックス
- 熱電環境発電によるモニタリングシステム開発 ~エネルギーハーベスティング~
- フォノンエンジニアリングと半導体熱マネジメント:ナノスケール熱伝導の物理と熱流制御技術
- フォノンハイブリッド量子科学
- 熱伝導に関する基礎研究
- 熱フォノニクス
- オプトメカニクス系の物理と応用
研究室ライフ
相互作用を大切にしています
違う個性、価値観、経験、知識をもつ人間との相互作用によって、新しい価値観を産み出したり、大きく成長ができるような環境作りを大切にしています。研究室ではディスカッションなどを通じて、先生や先輩らと意見を交わす過程で、全く新しい方向性を産み出すアイデアや、トラブルを解決してくれるようなきっかけが生まれています。
メンバーは多国籍
これまでに在籍した研究室メンバーの国籍は、フランス、ロシア、イタリア、中国、韓国、アメリカ、タイ等、多岐にわたり、現在もメンバーの7割が外国人!というとても国際的な環境です。研究室内でのコミュニケーションは主に英語ですが、ランチタイムやコーヒーブレイクではフランス語、中国語、日本語をお互いに教えあったりする場面も。和気あいあいとしてアットホームな雰囲気の研究室です。
受験をお考えの学生さんへ
野村先生から学生さんへのメッセージはこちらからご覧ください。研究室見学はいつでも受け付けていますので、遠慮なくご連絡下さい。
野村政宏/野村研究室