6月7日(金)10:00-11:50

オープニングセレモニー「持続可能な人間社会、生態系の実現に向けて」

  • 講演会・シンポジウム・セミナー
  • 企業研究者向け
  • 一般向け
  • 大学生・大学院生向け
  • 情報保障あり

イベント概要

東大駒場リサーチキャンパス公開2024の開催を記念し、オープニングセレモニーとして生産技術研究所と先端科学技術研究センターの両所長の挨拶と、記念講演を行います。

《テーマ説明》
地球上のすべての存在が持続可能である世界とは、いったいどんなものなのでしょうか。それは本当に可能なのでしょうか。持続可能な人間社会と生態系の実現に向けて、建築分野と生態学分野の第一線で活躍する研究者による講演会です。生産技術研究所の川添善行准教授は、「開かれた建築」の概念を通じて、多様性とデザインの調和について考察します。先端科学技術研究センターの森章教授は、生物多様性の重要性と、それが生態系サービスを支える仕組みについて解説します。2つの異なる視点から、多様性が織りなす持続可能な人間社会、生態系の実現に向けてのヒントを探るとともに、その可能性について皆さんと議論したいと思います。
研究室
主催者
東京大学生産技術研究所、東京大学先端科学技術研究センター
オンライン参加方法
Zoomウェビナー
オンライン参加URL
https://us02web.zoom.us/j/84334991771

An棟-2階:コンベンションホール

オンライン配信あり

6月7日(金)10:00-11:50

終了しました

所長挨拶

10:00~10:20

生産技術研究所長 所長 年吉 洋 教授

先端科学技術研究センター 所長 杉山 正和 教授

講演

10:20~11:05
ほんとうに「開かれたい」ですか?―多様性とデザイン―
生産技術研究所 川添 善行 准教授

 「開かれた政治」や「開かれた社会」などの言葉は、多くの場合、良い意味で使われます。もちろん、その背後には「閉ざされている」ことへの反発があることは明らかで、私の専門である建築の分野でも、「開かれた建築」という言葉は1990年代から多く使われるようになりました。ただ、建築の場合、本当にすべての窓が「開かれている」と空調効率も悪くなってしまうので、やはりどこかでは「閉じている」ことが前提となります。大切なのは、「開かれている」ことと「閉じている」ことの動的な均衡点をどのようにデザインするかです。オープンエンジニアリングセンターでの取組みなどをご紹介しつつ、いま私たちが「開こうとしているもの」についてお話しできればと思います。

11:05~11:50
生物多様性とは?その成り立ちと役割―生物多様性の多様性―
先端科学技術研究センター 森 章 教授

 生物多様性とは、地球上に存在する生物の種の多様性、それらが生息する生態系の多様性、および遺伝的多様性を包括する概念です。生物多様性をどのように捉えるのかについても、多様性があり、「生物多様性の多様性」と呼びます。生物多様性は、生態系の健全性と持続可能性を維持する上で不可欠であり、食料、薬品、水質の浄化、気候調節、病害虫管理など、人間にとって重要な多くの生態系サービスを提供します。しかし、その保全と回復は現代の重要な課題となっています。ここでは、生物多様性とは何か?どのように自然の摂理が維持されているのか? そして、自然の恵みをどのようにして支えているのかについて話をします。